新卒でリクルートスタッフィングに入社。
エンジニアの派遣営業を行い新人賞、年間MVP賞受賞。
その後、マネージャーとしてマネジメントも実施。
現在はenginepotの代表取締役として、SES事業の立ち上げ支援を50社以上行っている。
「SES事業を新しく立ち上げようとしているけど、まずは何から始めればいいんだろう?」
「SESで起業するにあたって、注意すべきポイントや成功の秘訣があれば知りたい。」
SES事業を新たに立ち上げようと検討しているあなたは、上記のような疑問を持っているのではないでしょうか?
SES事業は参入障壁が低いと思われがちですが、事業を成功させるためにはいくつもハードルが存在します。
今回の記事では、SES事業を複数立ち上げてきた監修者のもと、編集部がこの記事だけ見ておけばOKといえる情報をわかりやすくまとめました。
これからSES業界に参入する人は、ぜひ参考にしてください。
SES事業は参入障壁が低い分、競合が多く存在するレッドオーシャンな業界でもあります。
明確な戦略や運営ノウハウを持たずにスタートしても、事業が成功する確率は低いでしょう。
「SES事業の立ち上げにあたって、できるだけ失敗のリスクを避けて成功の確率を上げる方法を知りたい!」
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具体的なサポート内容は、以下の通りです。
- 創業支援(資金調達・出資・PL策定・バックオフィス代行)
- 採用支援(採用設計・媒体掲載・運用代行・Wantedly運用代行・面談コンサル)
- 営業支援(顧客紹介・入職先企業の開拓支援・営業教育・契約書関連)
- エンジニア教育(フロントエンド・バックエンド・コミュニケーション)
- M&A(買い手企業の開拓・概要書の作成)
事業開始時から運営のサポートはもちろんのこと、出口の売却までサポートしてくれる点が大きな特徴と言えます。
enginepotがサポートした企業の中には、運営開始から約3年で3億5000万円で会社を売却できた事例もあります。
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enginepotについてより詳しく知りたい人は、下記の解説記事もあわせて参考にしてください。
SES事業のビジネス構造の2つのパターンを解説
まずは、SESのビジネス構造について理解しておきましょう。
SESのビジネス構造は主に2パターンに分かれます。
- 自社の人材でSESを行う場合
- パートナー企業(個人事業主含む)より人材調達をし、SESを行う場合
それぞれ紹介します。
①自社の人材でSESを行う場合
1つ目は、自社の社員をクライアント先へ出向させ、人材提供を行うパターンです。
パターン①の場合、自社と技術者とは当然雇用関係、顧客とは業務委託(準委任)契約となります。
収益構造としては、顧客より契約報酬をいただき社員へ給与を支払います。
そのため自社の粗利益は契約報酬から支払った人件費を引いた額となります。
②パートナー企業(個人事業主含む)より人材調達をし、SESを行う場合
2つ目は、顧客へ提供する人材を自社で賄えない場合、パートナー企業から人材調達をし、その人材を顧客へ提供するパターンもあります。
パターン②の場合、自社とパートナー企業間/自社と顧客間ともに業務委託契約(準委任)契約となります。
収益構造としては、顧客より契約報酬をいただき、パートナー企業へ契約報酬を支払います。
自社の粗利益は、顧客との契約報酬からパートナーへ支払った契約報酬を引いた額となります。
つまり、自社で提供できる人材がいなくとも、パートナー企業や個人事業主と協業することで顧客へ価値提供を行うことができることもSESの特徴です。
SESの利益構造は上記のように、契約報酬から支払報酬を引いた額が利益となります。
利益が契約数に比例して発生するため、契約報酬を増やすことで提供価値を上げることや契約数を増やすことが、全体の利益を増加させることに繋がります。
<関連記事>
SES事業は儲かる?利益率とビジネスモデルをわかりやすく解説
SES事業はどんなビジネスモデル?生き残るための差別化戦略
SES事業への参入は参入障壁が低くて簡単ってホント?
SES業界は、一般的に参入障壁が低い業界だと思われがちです。
確かに、特別な許認可が必要なわけではなく、ビジネスモデルも非常にシンプルであることは事実です。
しかし、その分競合が多く存在するため、差別化を打ち出していかなければ埋もれてしまうでしょう。
転職サイトの「エンジニアtype」によると、日本には10,000社以上のSES企業が存在すると言われています。
また、エンジニアの母数は決まっていますから、SES企業が増えていくにあたって、採用の難易度が上がっていく側面もあります。
「参入障壁が低い」≠「簡単なビジネス」であることをまずは念頭に置いておいてください。
関連記事→SES事業は新規参入しやすい?参入障壁と把握しておくべきこと
SESで起業するための事前準備6選
早速、SESで起業するための事前準備6選
- 市場調査
- 競合調査
- ビジネスプランの考察
- 差別化戦略
- ビジネスモデルと収益モデルの検討
- 資金調達方法の調査/検討
について、解説していきます。
①市場調査
SES事業で起業するにはまず、正確な市場調査を行い、競争状況や顧客ニーズを理解しましょう。
現在(2023年時点)IT市場拡大に伴い、SES市場も急速に拡大しています。
クライアント企業は、外部の専門知識を活用してSESを積極的に採用しているため、どんなスキルを持つエンジニアが市場において求められているのか把握しておく必要があります。
これにより、リスクを最小限に抑えることが可能です。
②競合調査
競合調査はビジネスの成否を左右する重要なステップの一部です。
競合調査を行うことで、市場が抱える課題やニーズ、他社の強みや弱みを知ることができ、差別化戦略のヒントを得ることができます。
反対に、他社の強みと弱みを知らなければ、自社にとって強みと思っていたことが、本当に強みであるかが判断できません。
競合調査を徹底的に行うことで、効果的な戦略を策定することができるでしょう。
③差別化戦略
IT業界の需要が増加傾向であることに比例して、SES企業も年々増加しています。
参入障壁が低いと言われる業界なので、どんどん競合企業が増え続けています。
そんな中で生き残るためには、差別化戦略が欠かせません。
報酬面やスキルアップできる環境づくり、どのようなスキルを持つエンジニアを提供するのかなど、何を強みとするのかで差別化や競争優位性を確立する必要があります。
④ビジネスモデルと収益モデルの検討
SES事業で会社を設立するための事前準備において、ビジネスモデルと収益モデルを検討することは、事業の成功に不可欠な要素であり、極めて重要です。
- ビジネスモデル
ビジネスモデルは企業がどのように価値を生み出し、それをどのように市場に提供するかを示す仕組みのことを言います。
SES事業では、「自社所属エンジニア」と「他社所属エンジニア」、「フリーランスエンジニア」のどのエンジニアをメインにSESを行なっていくのかで、利益や初期費用が大きく変わります。
それぞれメリットとデメリットがあるため、ビジネスモデルを検討する際には、エンジニアをどのように確保していくかを慎重に考えましょう。
- 収益モデル
収益モデルは、事業がどのように収益を上げるかを示す仕組みのことを言います。
要するに、会社に利益をもたらすための仕組みです。
SES事業での収益モデルは、クライアントからの報酬-エンジニアへの給料=会社利益であるため、契約が続く限り安定した利益を得ることができます。
そのためSESは、エンジニアの人数×利益となるので、ストック型の収益モデルと言えるでしょう。
ただし、エンジニアの所属によって利益率は変わるため、その点は検討する必要があります。
「ビジネスモデル」と「収益モデル」の要素を慎重に検討することで、会社設立時には戦略的かつ持続可能な事業モデルを築く基盤を整えることができ、長期的な成功に繋がります。
⑤ビジネスプランの考察
ビジネスモデルとビジネスプランは同じように感じますが、実際には違いがあります。
ビジネスモデルは、事業の核となる仕組みを指し、一方でビジネスプランはビジネスモデルの核となる事業をどのように推進していくかの計画を表します。
いわゆる、事業計画です。
ビジネスプランを考察することは、会社の将来の方向性を明確にし、資金調達や成長繋がります。
エンジニアをどのように確保するのか、何人確保するのか、営業先をどのように見つけるのかなど綿密に計画を立てることが、安定的なスタートと長期的な成功を継続するには必要不可欠と言えるでしょう。
⑥資金調達の検討
SES事業は、極端に言えば携帯一つで始めることができるビジネスであり、低コストで始められるということから、資金調達を重要視していない経営者も少なくないでしょう。
ただしそれは、他社に所属しているエンジニアやフリーランスを起用する場合に限ります。
自社でエンジニアを雇用しSESを行う場合は、求人広告費や人件費、その他経費がかかるため、運転資金を調達する必要があるかを慎重に検討しましょう。
また、事業を行う上で、予期せぬトラブルや出費がかさむ可能性も十分に考えられます。適切なタイミングで資金調達を計画し、持続可能なビジネスを築くためにも、資金面での基盤もしっかりと整えておくことが必要です。
会社設立するための事前準備5選
続いて、会社設立するための事前準備5選
- 会社形態の選定
- 会社名の検討
- 事業目的を明確にする
- 拠点となる場所の選定と設備準備
- 資本金の決定
について、解説していきます。
会社形態の選定
会社設立の際、事業主が最初に決定しなければならない重要なポイントの一つに会社形態の選定があります。
会社形態とは、事業主が法的にどのような組織として事業を運営するかを示すものであり、分類としては以下の4つが存在します。
- 株式会社
- 合同会社
- 合資会社
- 合名会社
この中で、一番馴染みがあるのは「株式会社」ではないでしょうか。
会社形態の選定は、事業の性質や将来の展望、出資者の構成などを考慮して行います。
また、税金関係や法的責任、経営の柔軟性など、各会社形態にはそれぞれ異なるメリットやデメリットが存在します。
そのため、会社形態の選定は、慎重に検討する必要があるでしょう。
会社名の検討
会社名(商号)とは、会社設立時には登記簿に登録されるものです。
会社名を検討する際、他社が見た際に事業内容やサービスを想像できるものが望ましいでしょう。
会社名には使用できる文字やルールが以下のように存在します。
- 感嘆詞やローマ数字(@、!、Ⅲなど)
- 同一住所で同一の会社名は使用できない
- 商標登録済みの会社名(大手企業名、ブランド名など)
- 法律で禁止されている会社名(〇〇銀行、〇〇保険など)
- 会社の一部であることを示す会社名(〇〇支店、〇〇事業部など)
上記項目に気を付け、会社名を検討しましょう。
事業目的を明確にする
事業目的は、会社設立の際に、必ず定款に書かなければなりません。
定款の事業目的には具体的な事業内容を明示し、基本的にはその事業内容に則って事業を行ないます。
反対に、事業目的に記載されていない事業は行うことができないので、注意しましょう。
拠点となる場所の選定と設備準備
拠点とする市区町村には、補助金や助成金、税制優遇措置など、他にも独自の取組みをしている自治体が存在します。
拠点の場所は、交通アクセスや周辺環境などの立地条件、自治体の待遇面などを考慮して選定するといいでしょう。
設備準備においては、資本金とのバランスを考え、最初から無理な設備投資はせず、必要最低限に留めておきましょう。
資本金の決定
資本金は、会社設立の際に出資者(株主)が会社に出資する金額のことを指します。
資本金の金額は、企業の信頼性と安定性を示す際や融資を申込む際に重要な要素となるため、低すぎる資本金はオススメできません。
具体的な事業計画や将来の成長戦略に基づいて、適切な金額で資本金を決定するようにしましょう。
SES事業立ち上げ時にかかる主な3つの開業資金
SES事業を立ち上げる際、主に必要なコストは以下の3つです。
- 会社設立費用
- 事務所費用
- 人件費
それぞれ解説していきます。
SES開業時に必要な費用①会社設立費用
SESの事業を0から立ち上げる場合、
- 個人事業主
- 法人(株式会社or合同会社)
の大きく2つのパターンでの開業を選択する必要があります。
個人事業主の場合、エリア内の税務署に開業届を出すだけなので、特別な費用はかかりません。
法人の場合は、株式会社であれば平均で25万円程度、合同会社であれば10万円程度の費用がかかります。
SES開業時に必要な費用②事務所費用
新しく組織を立ち上げるわけですから、まずは事務所が必要になります。
とはいえSESの場合、採用したエンジニアは客先常駐になるため、広いオフィスが必要になるわけではありません。
通常のオフィスを借りずとも、シェアオフィスやレンタルオフィスを借りることで、初期費用を大幅に抑えることができるでしょう。
SES開業時に必要な費用③人件費
代表者への給与はもちろんのこと、SESビジネスの原資となるエンジニアの採用費用が一番大きな負担になってきます。
初期は少人数の派遣からスタートするとしても、最初からエンジニアがすぐに集まる保証はありません。
成約課金などの採用手法をとれば費用をコントロールしやすくなりますが、掲載課金の広告と比べると割高になる傾向があります。
とはいえ掲載課金でエンジニアが集まらなければ、いたずらに掲載費用だけを垂れ流してしまうことになります。
複数の採用手法から自社に合ったものを素早く見つけ出し、いかにコストを抑えながら必要なエンジニアを確保できるかがキモになるでしょう。
SESを起業・立ち上げることで得られる3つのメリット
続いて、SESを立ち上げることによって得られる3つのメリット、
- 安定したストックビジネスを構築できる
- 自社でWebエンジニアを内製できる
- M&Aでまとまったキャピタルゲインを狙える
について解説していきます。
SESを起業することで得られるメリット①安定したストックビジネスを構築できる
SESを立ち上げることの最大の魅力は、安定したビジネスを構築できる点です。
受託事業など、スポットでの収益を積み重ねるビジネスモデルの場合、どうしても収支が不安定になりがちです。
会社としても将来予測がしづらくなるため、採用や積極的な投資ができずに、成長が鈍化するリスクもあります。
SES事業であれば、利益構造が非常にシンプルで需要も高いため、軌道に乗せた後は安定した収益予測ができるのです。
安定した事業が一つあることで、採用や他事業への投資もしやすくなり、会社としての成長が加速していきます。
SESを起業することで得られるメリット②自社でWebエンジニアを内製できる
昨今、エンジニアへの需要は急速に高まっているため、採用が激化しています。
せっかくいいビジネスアイデアを持っていても、アイデアを形にするためのエンジニアが不足していることがボトルネックになっている企業も多いです。
SES事業に取り組むことで、社内にもエンジニアを抱えられる状態になるため、エンジニア不足解消につながります。
成長している企業の多くは、エンジニアが社内のメンバーの多数を占めているケースが多いです。
エンジニアのリソースを確保できる会社は、それだけでも他社と比べて優位性があると言えるでしょう。
SESを起業することで得られるメリット③M&Aでまとまったキャピタルゲインを狙える
売却により、まとまったキャピタルゲインを得ることもできるのがSESを立ち上げるもう一つのメリットです。
2〜3年程度の短期間で構築されたSES会社でも、市場の需要が高いため、数億円単位で売却される事例は多数見られます。
もちろんそのまま安定した事業として運営し続けることもできますし、状況に応じてまとまった資金を獲得できるのもSESの大きな魅力の一つと言えるでしょう。
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SES事業・会社を高く売却・譲渡するための3つのコツをSESのプロが解説!
SES事業立ち上げを成功させるために重要な3つのポイント
続いて、SESを立ち上げる際に重要な3つのポイント、
- 余裕のある運転資金
- 事業にコミットできる専任人材
- エンジニア採用のための魅力あるHP
について順番に解説していきます。
SES立ち上げに重要なこと① 余裕のある運転資金
SESはキャッシュフロー(入金サイクル)が肝の事業となります。
なぜなら、先に社員やパートナー企業の社員への支払いがあり、その後に顧客からお金をいただくビジネスモデルだからです。
先に出ていく給与支払いに耐えられるだけの、資金的な余裕を持たせることが重要なポイントです。
関連記事→SES事業は融資を受けることができる?オススメの融資と重要な書類
SES立ち上げに重要なこと②事業にコミットできる専任人材
SES事業をグロースさせるためには、短期間で多くのエンジニアを採用してマネジメントし、クライアント企業と円滑なコミュニケーションを続けていく必要があります。
また、新規事業として立ち上げるわけですから、壁にぶつかることも多々あるでしょう。
エンジニアやクライアントとのコミュニケーションを円滑に行えて、かつ困難にへこたれずにコミットし続けられる人材がいることが重要なポイントです。
SES立ち上げに重要なこと③エンジニア採用のための魅力的なHP
上記①と②が整ったら、エンジニアの採用がスタートします。
ネット社会における今、エンジニアたちも自ら情報収集して就職先を探しています。
世の中に数多くあるSES企業との差別化を図るためにも、まずは魅力あるHPを準備しておくことが必要でしょう。
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SESを起業・立ち上げした際のよくある失敗例4選
次に、SESを起業する際によくある4つの失敗例である、
- 攻めと守りのバランスが崩れている
- 入金管理不足による黒字倒産
- 出向先の社員の管理不足
- 会社への帰属意識の希薄化
について解説していきます。
SESを起業・立ち上げした際のよくある失敗例①攻めと守りのバランスが崩れている
SESは、顧客先へ出向するメンバーの契約単価(売上)から、人件費を差し引いた金額が粗利となります。
人数が増えればそれだけ利益も上がるので、積極的に採用を進めて人数の増加を目指したいところです。
採用活動のピッチを上げることで順調に人数が増えて売上 / 利益も上がってきたと思っていたのに、突然社員が辞職してしまうケースは珍しくありません。
採用が順調に進んでいても、退職者が多ければ穴の空いたバケツと同じで、水(売上)は増えていきません。
攻めの採用も大切ですが、社員管理やマネジメントといった辞職を防ぐ守りも大切であることを覚えておいて下さい。
SESを起業・立ち上げした際のよくある失敗例②入金管理不足による黒字倒産
採用も順調で社員の退職も少ない状態だとします。
売上も利益も来月には過去最高だと見込めていても、社員の給与が支払えないというケースが起こり得るのがSESのビジネスモデルです。
先ほども伝えた通り、SESは実際に売上金が入金されるよりも出金が先に来るケースが多いです。
契約によっては月末締めで最大60日後に入金となる契約もあります。
もし社員の給与が月末締め翌月25日払いの場合は、売上分が入金されるよりも社員給与が2回分先出しとなる場合があります。
売上の入金を当てにして資金計画を組んでしまっていると、給与が払えずに黒字倒産になる可能性もあるでしょう。
計画的に事業を進めないと、黒字倒産の可能性も出てきてしまいます。
売上や利益だけでなく、入出金管理も計画的に管理していきましょう。
関連記事⇨SES事業は黒字倒産のリスクが高い?2つの理由と予防策3選を徹底解説!
SESを起業・立ち上げした際のよくある失敗例③出向先の社員の管理不足
出向先の社員で、クライアントから評価が高いAさんがいたとします。
最近はあまりコミュニケーションが取れていないものの、今後も活躍してくれるだろうと期待を寄せていました。
しかし突然、クライアントから「Aさんが出社していませんが、状況を把握しておりますか?」と電話が来てしまいました。
自社の社員について把握できていないと、クライアントからも社員からも不信感を買います。
客先出向とはいえ、立派な自社のメンバーです。
勤怠報告や出欠の連絡は自社で管理して、体調不良などでお休みをいただく際は、クライアントへの報告も忘れずに行いましょう。
SESでは業務報告書として勤怠表を納品することになる契約も多くあるので、これに備える意味でも自社での勤怠管理フローは整備しておきましょう。
SESを起業・立ち上げした際のよくある失敗例④会社への帰属意識の希薄化
長期間様々な出向先で活躍し、着実にスキルアップしているBさんがいたとします。
そろそろ自社へ戻ってきてもらい役職を与えようと検討していたところ、Bさんから突然の退職報告がありました。
出向社員は基本的に客先へ直行直帰。特性上、自社の社員よりも客先の方々と接する機会が圧倒的に多いです。
そうなると社員の帰属意識が薄くなる状態に陥りやすい形態でもあります。
社員のキャリア設計や目標設定などコミュニケーションを多く取り、会社から「気にかけてもらっている」という安心感を与えられるように接しましょう。
関連記事⇨SES事業が失敗する3つの原因!具体的な改善策とセットで紹介
SESを起業・立ち上げする際のよくある質問について解説
最後に、SESを立ち上げる際によくある質問、
- SESを立ち上げる際に、派遣免許は取らなくていいの?
- SESを立ち上げる際は、具体的にどのくらいの資金が必要?資本金はいくらが理想?
- SESは結局儲かるの?利益率はどのくらい?
- SES業界の今後は?企業が増えすぎてオワコンにならない?
について紹介していきます。
SESを立ち上げる際に、派遣免許は取らなくていいの?
結論、派遣免許は不要です。SESは準委任契約という形を取るからです。
あくまでも出向先から指揮命令を受けるのではなく、出向元企業側が指揮命令を行う形になります。
出向先である顧客先で指揮命令を受ける形になると、「労働者派遣」の形になり、派遣業の許可が必要になってしまいます。
関連記事→SES事業に資格や免許は必要?SESのプロが取得した方がいい資格・免許を解説
SESを立ち上げる際は、具体的にどのくらいの資金が必要?資本金はいくらが理想?
想定している事業の拡大スピードにもよりますが、半年間の運転資金を見越して最低でも1000万円程度は用意しておくことが望ましいと言えます。
従業員への給与が先に出ていくこともそうですが、それ以外にもHPの作成、採用媒体への出稿、オフィスの契約など幅広く出費がかかるためです。
関連記事→SES事業において資本金は重要?資本金の重要性と資金調達に失敗しないための注意点
SESは結局儲かるの?利益率はどのくらい?
結論、SESの平均の利益率は10%程度と言われています。
もちろん、出向社員への給与を下げることで、利益率を相場よりも上げることは可能です。
しかし、社員満足度が下がってしまう側面もあるため、必ずしも利益率を上げることが長期的な成長につながるとは限りません。
またビジネスモデルの箇所で説明した通り、自社の社員をそのまま出向させるパターンの方が、利益率は高くなります。
しかし自社の社員を出向させる形では、採用面でのハードルや工数が増えることは併せて押さえておきましょう。
関連記事→SES事業は儲かる?利益率と儲かるためにやった方がいい事を解説
SES業界の今後は?企業が増えすぎてオワコンにならない?
SESは参入のハードルが比較的低いため、多くの企業が参入しています。
しかし、結論今後しばらくはまだまだ需要の方が上回ると筆者は考えています。
なぜなら、圧倒的にエンジニアが不足している状態が続いていて、今でも企業間でエンジニアは取り合いの状態だからです。
しかし、もちろん全てのエンジニアの需要が高いわけではないため、どの領域のエンジニアを採用・出向させていくかは見極めは必要になるでしょう。
関連記事→IT業界の市場規模を元に、SES事業は今後どうあるべきかを解説
まとめ
今回の記事では、SES起業を進める上で、まず押さえておいてほしいポイントについて解説してきました。
より具体的な内容に関しては、他の記事でも解説をしているのでぜひ参考にしてください。
SES事業は参入障壁が低い分、競合が多く存在するレッドオーシャンな業界でもあります。
明確な戦略や運営ノウハウを持たずにスタートしても、事業が成功する確率は低いでしょう。
「SES事業の立ち上げにあたって、できるだけ失敗のリスクを避けて成功の確率を上げる方法を知りたい!」
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enginepotは、SES事業の立ち上げサポート実績が国内No.1で、これまでに50社以上を支援しています。
具体的なサポート内容は、以下の通りです。
- 創業支援(資金調達・出資・PL策定・バックオフィス代行)
- 採用支援(採用設計・媒体掲載・運用代行・Wantedly運用代行・面談コンサル)
- 営業支援(顧客紹介・入職先企業の開拓支援・営業教育・契約書関連)
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