弁護士と弁護士以外の退職代行サービス4つの違い
弁護士と弁護士以外の退職代行サービスには、4つの違いがあります。
弁護士以外は交渉ができない
退職代行を依頼した後、退職日や退職条件など、会社側に交渉してほしいことが発生する可能性もあります。
その場合、民間の退職代行サービス依頼してしまうと対応できず、自分で交渉するしかありません。
民間の退職代行業者に依頼できるのは、「退職者の意思を伝える」ことだけだからです。
もし弁護士以外の者が協議・交渉を行って退職できたとしても、非弁行為であると判断されれば、退職が無効にされる可能性もあります。
協議・交渉が必要になりそうなら、弁護士に依頼しておくと安心でしょう。
弁護士以外は請求ができない
受け取り予定の退職金や未払い賃金などの請求したい場合、弁護士以外の退職代行サービスは対応できません。
その場合、自分で会社とやりとりするか、再度弁護士に依頼する必要があります。
会社に金銭を伴う請求をしたいときは、最初から弁護士に依頼しておくとスムーズです。
トラブルになった時、審判や裁判に移行できる
退職する際に会社と揉めて、トラブルになることも少なくありません。
ブラック企業の場合、稀に損害賠償を請求してくるケースもあります。
弁護士に退職代行を依頼していれば、トラブルになった時も適切に対応してもらえるので安心です。
退職の手続きの中で審判・裁判に発展するようなことが起きた場合も、迅速に対応してもらえるでしょう。
慰謝料・損害賠償を請求できる
弁護士は、未払い賃金や退職金以外に慰謝料などを請求することもできます。
慰謝料や損害賠償を請求したいという方は、弁護士に依頼するのがおすすめです。
退職時に請求権のあるお金はしっかりと請求しておきましょう。
弁護士に退職代行を依頼する6つのメリット
弁護士に退職代行を依頼すると、退職に関わるほぼ全ての対応をしてもらえます。
- 未払いの残業代や給料の請求
- 会社と条件の交渉ができる
- 会社から損害賠償請求されたときにも対応できる
- 制限なく対応ができる
- 会社が大人しく対応する可能性が高い
- 安心して任せられる
以上6つが弁護士に依頼するメリットとして挙げられます。
未払いの残業代や給料の請求
前述の通り、未払いの残業代や給料の請求、退職金や有給休暇の請求も弁護士であれば対応できます。
会社でパワハラやセクハラを受けて精神的な苦痛が生じたときには、慰謝料請求について相談してもいいでしょう。
ただし料金は別途かかるので、注意してください。
弁護士に退職代行を依頼した場合、退職まで一貫して適切な対応をしてもらえる安心感があります。
会社と条件の交渉ができる
弁護士であれば退職日や引継ぎなどに関する退職の条件についても交渉ができます。
民間の退職代行は、退職者の意思を伝えるに留まりますが、いざ退職するとなると交渉が必要な場面は多いものです。
会社との協議・交渉は弁護士のみが行える法律事務にあたるので、余計なトラブルを引き起こす前に弁護士に依頼しておくというのは有効な手段です。
会社から損害賠償請求されたときにも対応できる
万が一、会社から不当な損害賠償請求をされた場合にも、弁護士であれば適切に対応してもらえます。
退職代行を利用して退職をしたとしても、それ自体は損害賠償請求の対象にはなりません。
しかし退職者が退職するまで無断欠勤を続けている、業務上で必要な引継ぎを行わないなどで会社が実害を被っている場合には、損壊賠償請求を受ける可能性はあります。
制限なく対応ができる
弁護士以外の退職代行サービスが対応できるサービス内容には制限があります。
しかし弁護士であれば、退職者の代理人としてほぼ全ての退職業務に対応可能です。
例え退職手続き中にトラブルが発生し、裁判に発展してしまったとしても、弁護士であればそのまま対応してもらえます。
会社が大人しく対応する可能性が高い
退職代行サービスはテレビや雑誌などでも紹介され、近年は認知度が高まってきました。
弁護士以外の退職代行サービスは、あくまで使者としての役割でしかないと会社も分かってきているので、退職代行業者とのやりとりはしないと言われる可能性があります。
弁護士であれば、会社も余計なトラブルは起こしたくはないので、会社との交渉もスムーズに進みやすくなります。
安心して任せられる
民間の退職代行の中には悪徳な業者が一部あります。
たとえば、退職代行を依頼したものの満足のいかない対応だったというケースも少なくないようです。
弁護士であれば、退職に成功するまでしっかりと責任をもって対応してくれます。
弁護士の退職代行サービスの注意点・デメリット
弁護士に退職代行を依頼すると、幅広い対応をしてもらえます。
ただ、デメリットもあるため、事前に理解しておきましょう。
弁護士の退職代行サービスの注意点・デメリット2選
- 費用が高い
- 気軽に相談できない
について、それぞれ説明していきます。
費用が高い
弁護士の退職代行は、民間や労働組合運営のサービスと比較すると、高い費用がかかります。
民間や労働組合が運営であれば、30,000円程度で依頼できます。
一方、弁護士の場合は、100,000円以上の費用が必要です。
充実したサービスが受けられる分、費用が高いことを理解しておきましょう。
気軽に相談できない
民間や労働組合が運営のサービスは、ほとんどが無料相談を受けているため、気軽に相談できます。
しかし、弁護士の退職代行サービスの多くは相談にも費用がかかることから、躊躇してしまうかもしれません。
まずは話を聞いてみたい場合には、初回無料相談に対応しているところを選びましょう。
退職代行を依頼する弁護士の選び方3選
弁護士に退職代行を依頼するからには、精神的負担をあまりかけず、かつスピーディーに退職したいですよね。
退職手続きをスムーズに進めるためには、弁護士選びが重要になります。
退職代行を依頼する弁護士の選び方、
- 労働問題に詳しい
- 相性が合う、話しやすい
- 訴訟経験などの実績がある
について解説していきます。
労働問題に詳しい
退職代行を弁護士に依頼する場合は労働問題に詳しい、もしくは労働問題をウリにしている弁護士に依頼しましょう。
最近では、退職代行サービスを提供していると大々的に宣伝している弁護士の方もいらっしゃいます。
労働問題と関係のない分野の弁護士に退職代行について相談しても、引き受けてもらえないこともあります。
相性が合う、話しやすい
退職代行を依頼する方のほとんどが心身ともに疲弊しています。
弁護士とのやりとりもまた苦痛になってしまうと大変です。
相性が合う弁護士や話しやすい弁護士が見つかれば安心して任せることができます。
訴訟経験などの実績がある
弁護士のプロフィールや弁護士事務所のホームページを見ると、労働トラブルに関わった経験や経験年数が書かれていることが多いです。
労働トラブルを解決した件数が多ければ多いほど、労働問題に慣れているということなので、適切に対応してもらいやすいです。
弁護士の退職代行サービスの費用相場
弁護士の退職代行に依頼すると、大きく分けて次の3つの費用がかかります。
- 法律相談料
- 退職代行費用
- 残業代請求などの別途費用
それぞれの費用相場について、詳しく見ていきましょう。
法律相談料
弁護士に相談する場合には、法律相談料がかかるのが一般的です。
多くの弁護士事務所は、30分5,500円で設定しています。
その他、初回のみ無料、または、60分までは無料で対応しているところなど、弁護士事務所によってシステムが異なります。
無料相談を設けていないところもあるため、事前の確認が必要です。
退職代行費用
退職代行にかかる着手金や報酬金は、100,000円~200,000円が相場です。
弁護士の退職代行は、会社との条件交渉や損害賠償請求など、ほぼ全てのサービスに対応できます。
対応できるサービス内容が幅広いだけに、労働組合や民間が運営の退職代行と比較すると費用が高額です。
残業代請求などの別途費用
退職代行は、残業代請求などの交渉や訴訟を行うと、別途費用がかかります。
交渉は10,000円前後、訴訟は30,000~50,000円が相場です。
ただ、状況によって対応方法に差があり、費用も変動します。
あくまでも目安として把握しておきましょう。
おすすめの退職代行サービス
最後に弁護士が運営するおすすめの退職代行サービスを紹介します。
弁護士法人みやび
「弁護士法人みやび」は対応してくれる担当者は全員弁護士です。
未払いの残業代や給料を請求して退職したいなら、弁護士法人みやびに依頼してみてもよいでしょう。
交渉・請求などには、退職者の代理として対応してもらえます。
交渉でトラブルに発展しそうな場合や退職が困難なケースでも安心です。
メールやLINEで無料相談ができるので、まずは相談をしてみてくださいね。
弁護士法人ガイア
弁護士法人ガイアは、24時間LINEで無料相談を受け付けています。
弁護士の退職代行サービスでありながらも、55,000円と安い費用で依頼ができるところも特徴です。
幅広いケースの退職代行の実績があり、必ず退職に導いてくれます。
傷病手当申請サポートなど、退職後の不安が解消できるサービスも受けられます。
損害賠償などに発展する可能性がある場合も、弁護士が運営しているサービスなら安心です。
退職代行ガーディアン
退職代行ガーディアンは、弁護士運営の退職代行ではなく、労働組合運営の退職代行サービスです。
労働組合の退職代行jは、会社への提案や調整が可能でありながら、弁護士の退職代行サービスよりも安い費用で依頼できます。
訴訟などの法的なトラブルには対応できないものの、有給消化などの交渉が可能です。
会社との大きなトラブルがなく争う必要がないのであれば、高額な費用をかけて弁護士に依頼する必要はありません。
会社との交渉ができる労働組合が運営のサービスでも、充分に満足できる退職が実現できるでしょう。