新卒でリクルートスタッフィングに入社。
エンジニアの派遣営業を行い新人賞、年間MVP賞受賞。
その後、マネージャーとしてマネジメントも実施。
現在はenginepotの代表取締役として、SES事業の立ち上げ支援を50社以上行っている。
「SES事業の購入を検討しているけど、どんな基準で企業を選べばいいんだろう?」
「SES事業を購入することのメリット・デメリットを知った上で、購入を検討したい」
企業や事業を購入することは、買い手企業にとって大きな買い物になるため、とても慎重になりますよね。
ただ、購入した後に「企業選びに失敗した」「思ったような事業拡大や売上が伸びない」と思っても、購入後であれば後戻りができないため、企業選びは慎重になるべきです。
こちらの記事では、SES企業の創業当初から関わり、売却を成功させたことのある私が、買い手視点でSES企業を購入することのメリットや売り手企業を選ぶポイントを解説していきます。
SES事業でM&Aを考えている方の中には、
「数あるM&A会社の中から、どの会社に依頼をすれば良いのだろう?」
と悩まれている方が多いのではないでしょうか?
依頼するM&A会社選びを間違えてしまうと、いつまでたっても買い手・売り手が見つからず、M&Aが長期化してしまうリスクがあります。
「SESのM&Aをするにあたって、できるだけ早く安い手数料で、いい相手先が見つかるサービスを知りたい!」
上記のように考えている人におすすめのサービスが、SESに特化したM&Aサービスの「enginepot」です。
enginepotのM&Aサービスの具体的な特徴は、以下の通りです。
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- 契約を結んでからM&A成約成立まで最短35日のスピード感
- 着手金や月額費用なしの完全成果報酬
- 業界最低水準の仲介手数料で利用できる
- 赤字・債務超過でも成立した実績あり
- 支店が各地にあるため全国どこでも対応可能
- コンサルティングも行なっており、買収後の運営サポートも依頼できる
自社でもSES事業の運営や立ち上げコンサルティングも行っているため、豊富な売り手・買い手のネットワークを持っている点も大きな魅力です。
また大手のM&A会社に依頼する場合と比べると、数百万円〜数千万円単位で依頼コストを抑えられるケースもあるでしょう。
SES事業の売却・買収を検討している人は、ぜひ一度enginepotの詳細資料をダウンロードしてみてください。
enginepotについてより詳しく知りたい人は、下記の解説記事もあわせて参考にしてください。
SESのM&A市場の動向・市況感について解説
SESのM&A市場は年々拡大しており、活発な動向が見られています。
その要因の一つとして、エンジニア不足にあります。
昨今、エンジニア不足が問題視されている中、エンジニアの輩出においても減少傾向を辿る一方です。
そのため、中小企業は限られた現役エンジニアの確保を巡って競争が激化しており、優秀なエンジニアがいるSES企業とのM&Aの需要が高まっています。
要因の二つ目は、様々な業種の企業が人手不足の解消や業務効率化のため、ITに対する投資を拡大していることが、要因と言えるでしょう。
ITに対する投資の拡大が、エンジニアの需要へと繋がり、SES企業とのM&Aを積極的に行なう企業が年々増えています。
今後もエンジニア不足や企業によるITへの投資が増加していくと考えられるため、SES事業や企業のM&Aの需要は更に拡大していくと考えられます。
SES事業を購入・買収する2つの手法
続いて、SES事業を購入する2つの手法
- 企業を購入する(株式譲渡)
- 事業を購入する(事業譲渡)
を見ていきましょう。
企業を購入する(株式譲渡)
株式譲渡とは、企業の株主が保有している株式を他の企業や個人に売ることにより、会社の経営権が移る手法です。
売り手(譲渡側)と買い手(譲受側)が株式譲渡契約を締結し、買い手は売り手企業の経営権を獲得することができます。
株式譲渡は簡易的な手続きで比較的スムーズに行うことができるため、中堅・中小企業の売却の際に選ばれることが多い手法です。
事業を購入する(事業譲渡)
事業譲渡とは、企業が特定の事業の一部または全部譲渡する手法です。
この手法は、株式譲渡とは異なり、企業全体を買収するのではなく、特定の事業分野を選択することができる利点があります。
ただし、従業員や取引先などの契約は自動的に引き継がれず、新たに契約を締結する必要があるため、譲渡の手続きは株式譲渡に比べて多少手間がかかります。
SES事業を購入・買収する3つのメリット
それでは早速、SES事業を購入する3つのメリット
- 事業拡大ができる
- 優秀なエンジニアが確保できる
- コストの削減ができる
について、解説していきましょう。
事業拡大ができる
現代においてITサービスの需要が高まっていることから、矢野経済研究所が2022年に発表した「国内民間IT市場規模推移と予測」では、2023年には市場規模が14.4兆円になる見込みです。
IT市場の拡大が見込めるため、年々SES事業へ新規参入する企業が増加傾向にあり、SES企業の*M&Aも活発に行われているのが現状です。
*M&Aとは、Merger And Acquisition(合併と買収)の略で、直訳すると「企業の合併と買収」という意味
SES企業の購入は、今までSES事業を行なっていなかった企業の場合、SES企業を購入することにより新規参入することができ、事業を0から構築しなくてもいいといったメリットがあります。
既にSES事業を行なっておりSES企業を購入する場合は、売り手企業の取引先も従業員も引き継がれることから、事業拡大を目指すには有力な手段と言えます。
優秀なエンジニアが確保できる
スキルの高いエンジニアを育てるには長い時間と労力がかかるため、一から育てることは簡単ではないでしょう。
そのため、エンジニアのスキル不足やそもそもエンジニアの数が足りていないことが理由で中々売上が伸びない企業は、SES企業を購入することにより、迅速にエンジニア不足を解消することができます。
コストの削減ができる
自社でシステム開発などを行なっていて、開発の一部や運用をSES企業所属のエンジニアに外注する場合、コストが高くなってしまいがちです。
理由として、SES企業はクライアントにエンジニアを提供することによって利益を得ているため、収益モデルがエンジニアの技術料+会社の利益となっているからです。
そのため、優秀なエンジニアがいるSES企業を購入することができれば、エンジニアを確保できる上に、コストの削減ができるでしょう。
SES事業を株式・事業購入するメリットとデメリット
それでは、株式購入と事業購入の場合のメリット・デメリット
- 株式購入のメリット
- 事業購入のメリット
- 株式購入のデメリット
- 事業購入のデメリット
を見ていきましょう。
株式購入のメリット
株式購入のメリットは、主に以下の通りです。
- 手続きは比較的簡単でスムーズ
- 会社の経営権を獲得することができる
- 許認可や取引先との契約などの引き継ぎが可能
- 従業員が引き継がれる
事業購入のメリット
事業購入のメリットは、主に以下の通りです。
- 特定の事業を選ぶことができる
- 負債や債務の移行リスクを回避できる
- 法人税の節約ができる
- 新規事業を行うことができる
株式購入のデメリット
株式購入のデメリットは、主に以下の通りです。
- 企業の債権債務や不採算事業なども全て引き継がれる
- 多額の資金が必要となる可能性がある
- 引き継ぎたい従業員を選ぶことができない
事業購入のデメリット
事業購入のデメリットは、主に以下の通りです。
- 許認可等改めて取得する必要がある
- 取引先や従業員と改めて契約を結ぶ必要がある
- 従業員が引き継がれないため、人材が確保できない可能性がある
SES事業・会社を購入する際のM&A会社を選ぶ際の5つのポイント
それでは、SES事業・会社を購入する際に、M&A会社を選ぶうえで注視すべき5つのポイント
- SES事業のM&A成立実績が豊富にあること
- 成約までのスピード感があること
- SES事業者のネットワークを豊富に持っていること
- 依頼にあたっての報酬を相場よりも抑えられること
- SESに特化したM&A会社であること
について、解説していきます。
SES事業のM&A成立実績が豊富にあること
SES事業の購入は企業にとって大きな転機となるため、成立実績が豊富なM&A会社の選定は、M&Aを成功させるために、重要なことと言えるでしょう。
成立実績が豊富なM&A会社は、SES事業において深い専門知識があり、IT業界においてのニーズに精通しています。
これにより、売り手と買い手のニーズを適切に把握でき、マッチングを迅速かつ効果的に行うことができます。
M&A会社を選定する際は、しっかりと調査し、信頼性の高い会社を選ぶことで、理想的な取引条件で事業を購入する道が開けるでしょう。
成約までのスピード感があること
IT市場は急激に市場変動する可能性があるため、成約までのスピードが遅ければ、市場変変動に迅速に対応できなくなり、最適な条件での取引が実現できなくなります。
反対に、成約までのスピード感があれば、最良の取引条件でSES事業を購入でき、市場変動に素早く対応することができるでしょう。
なお、差別化を目的としてM&Aを行なう場合は、スピード感があると、競合他社よりも早く有望な売り手企業と成約できる可能性が増します。
そのため、早期の差別化を図ることが可能となります。
SES事業者のネットワークを豊富に持っていること
ネットワークが豊富はM&A会社は、SES事業を行なう様々な強みを持った売り手企業とのコネクションを持つため、最適な取引相手を素早く見つけ出すことができます。
M&A会社が、多くのSES事業者とネットワークを持っていれば、既存の関係があることによって、円滑なコミュニケーションが可能となります。
その結果、効率性が向上し、スムーズな交渉や成約に結びつくでしょう。
依頼にあたっての報酬を相場よりも抑えられること
SES事業の購入で成功するために、M&A会社の報酬設定は重要なポイントとなります。
相場よりも報酬を節約できれば、全体の購入コストを減らすことができ、買い手側にとってリターンがアップするからです。
そのため、M&Aの際には、M&A会社と報酬についてお互いが納得できるまで話し合う必要があります。
M&A会社を選定する場合、いくつかの会社を比較し、他社を引き合いに出しながら、報酬を相場よりも下げられるよう交渉しましょう。
SESに特化したM&A会社であること
SES事業の購入において、SESに特化したM&A会社の選定は成功に不可欠です。
SES事業は専門性が高いため、M&A会社が深い知識を持ち、トレンドやニーズを把握していることが、SES事業購入への成功のカギとなります。
M&A会社が、IT業界の動向やトレンドを理解しているかどうかも注視しながら、慎重に検討しましょう。
SES事業・会社を購入する際の注意点3つ
続いて、SES事業・会社を購入する際の注意点3つ
- 売り手SES事業・会社の環境や財務状況
- 売り手SES事業・会社の技術力や社員のノウハウを評価する
- 購入後のビジョンの明確化
について、解説していきます。
売り手SES事業・会社の環境や財務状況
SES事業を購入する場合、*事業譲渡という手法で譲渡されるため、売り手企業の負債や勤怠などに問題のある従業員を引き継ぐことは回避できますが、会社を購入する場合はそうもいきません。
会社を購入する場合、*株式譲渡という手法で譲渡され、従業員も負債も含めて会社ごと買い手企業に引き継がれます。
*事業譲渡…特定の事業を一部または全部を譲渡する手法。
*株式譲渡…企業の株式(経営権)を譲渡する手法。
そのため、売り手企業の調査を慎重に行なう必要があります。
調査の際、特に以下のことに気を付けましょう。
- 売り手企業の財務状況
- 上司・部下の人間関係が良好であるか
- 離職率が高くないか
売り手SES事業・会社の技術力や社員のノウハウを評価する
SES企業にとって、エンジニア技術力と数は最大の資産となります。
そのため、SES事業・会社を購入する際には、売り手SES企業のエンジニアの評価を適切に行なうことが大切です。
評価には以下の項目に注視するといいでしょう。
- 年齢
- 過去の経歴や実績
- 年収
- 1人あたりの利益額
- 勤怠
- 可能な勤務体系(夜間対応可能等)
購入後のビジョンの明確化
M&Aの効果を最大限高めるためには、購入後の中長期のビジョンを明確にすることが重要です。
もし、明確なビジョンがないままM&Aを進めると、資金の浪費や効果の低い事業展開となる可能性が高まり、優秀な従業員が不安を感じて他の企業に転職するという事態も考えられます。
SES事業・会社を購入することにより、SES事業で収益を生み出すことはできますが、多数のエンジニアを獲得できるため、エンジニアの技術力を有効活用するようなSES事業以外の事業で収益を生むことも可能となるでしょう。
M&A後は、新規事業や既存のサービスを成長させるなど、広い視野で経営ビジョンを明確にし、M&Aによる成果を最大限に引き出しましょう。
SES事業を購入する際、売り手企業を選ぶ3つのポイント
実際に購入を検討する際、どんな企業を選ぶべきなのでしょうか?
早速、SES事業を購入する際、売り手企業を選ぶ3つのポイント
- 財務状況
- 汎用性の高いエンジニアの有無
- 企業や事業の強み
について、見ていきましょう。
財務状況
SES企業の株式を購入(株式譲渡)する場合、売り手企業の債務なども全て引き継がれるため、購入する際は財務状況などを細かく調査しましょう。
売り手企業が持つリスクを見落としてM&Aを進めると、M&A自体が失敗するだけでなく、M&A後の経営にも深刻な問題が生じる可能性があります。
そのため、財務状況を調査する際は、税理士や会計士などの専門家に力を借り、慎重に調査することが大切です。
汎用性の高いエンジニアの有無
売り手のSES企業に汎用性の高いエンジニアがいるかどうかが、M&A後の経営に影響を与える重要な要因となります。
エンジニア不足が問題視されている現代では、汎用性の高いエンジニアは市場価値が高く、高単価で契約が決まる可能性があるからです。
なお、エンジニアを評価する上で、単に実務経験の長さだけを見て評価するのは、少々リスクがあります。
というのも、実績があってもエンジニアの持つスキルが、現在(2023年8月時点)のIT市場において需要があるスキルとは限らないからです。
案件が見つからなければ、エンジニアは待機することになり、給料だけ支払うことになります。
せっかくSES企業を購入してエンジニアを確保できても、汎用性のないスキルを持つエンジニアばかりでは、中々*常駐先が見つからず給料だけを支払うことになり、苦労するでしょう。
*常駐先とは、企業に所属する従業員が、一定期間または継続的にクライアントのオフィスに出向き、業務を行うことを指します。
IT市場の動向と売り手企業のエンジニアのスキルをしっかりと見定め、M&Aの成功確率を高めましょう。
企業や事業の強み
SES事業を購入するということは、売り手企業の強みが買い手企業の強みとなります。
そのため、強みのない売り手企業は、購入するメリットが低いと言えるでしょう。
M&Aを行う理由として、既存の事業に厚みを持たせるのか、足りない部分を補うのかによって、売り手企業に求める強みは変わってきます。
例えば、以下のような強みを持つ売り手企業は優良と言えます。
- 優秀なエンジニアを保有
- 安定した収益を生み出す取引先がある
- 優れた財務状況である
どんな強みを持つ企業が、自社にとって有益となるのかを慎重に考え、M&Aが会社の発展となるよう戦略的視点で選定していくことが大切です。
SES事業・会社を安く購入するための交渉術2選
続いて、SES事業・会社を安く購入するための交渉術について、ポイントを2つ解説していきます。
複数の売り手企業と交渉する
一つの売り手企業との交渉では、市場全体の動向や他の選択肢が見えにくくなるため、複数の売り手企業と同時に交渉をすることで、より広い範囲で情報を得ることができるでしょう。
また、複数の売り手企業と交渉し、引き合いに出すことで、各企業の競争心を煽ることができます。
その結果、価格や条件において、妥協点を引き出せる可能性が高まります。
環境が整っていることをアピールする
売り手企業にとって、買い手企業の環境が整っていることは、売却先を決めるうえでとても重要なポイントとなります。
なぜなら売り手企業は、スムーズなM&Aを実現させるために、自社の従業員を大事にしてくれる企業なのか、働きやすい環境であるかを注視するからです。
いくら譲渡額が高値であっても、いわゆるブラック企業と悪評がある企業へは売却をしたいと思えないでしょう。
交渉時に、成長できる環境が整っていることや人間関係について、待遇面などに強みがあればプラスの評価に繋がり、売り手企業の希望額よりも安値で成約できる可能性が高まります。
まとめ
今回ご紹介した、SES事業を購入するメリットや企業選びで重要なポイントを解説について、重要なポイントを4つにまとめました。
- SES事業を購入する3つのメリット
- SES事業を購入する2つの手法
- 株式・事業購入のメリットとデメリット
- SES事業を購入する際、売り手企業を選ぶ3つのポイント
SES企業や事業の購入を検討する際に、是非参考にしてみてはいかがでしょうか?
SES事業でM&Aを考えている方の中には、
「数あるM&A会社の中から、どの会社に依頼をすれば良いのだろう?」
と悩まれている方が多いのではないでしょうか?
依頼するM&A会社選びを間違えてしまうと、いつまでたっても買い手・売り手が見つからず、M&Aが長期化してしまうリスクがあります。
「SESのM&Aをするにあたって、できるだけ早く安い手数料で、いい相手先が見つかるサービスを知りたい!」
上記のように考えている人におすすめのサービスが、SESに特化したM&Aサービスの「enginepot」です。
enginepotのM&Aサービスの具体的な特徴は、以下の通りです。
- 日本で数少ないSESに特化したM&A会社
- 契約を結んでからM&A成約成立まで最短35日のスピード感
- 着手金や月額費用なしの完全成果報酬
- 業界最低水準の仲介手数料で利用できる
- 赤字・債務超過でも成立した実績あり
- 支店が各地にあるため全国どこでも対応可能
- コンサルティングも行なっており、買収後の運営サポートも依頼できる
自社でもSES事業の運営や立ち上げコンサルティングも行っているため、豊富な売り手・買い手のネットワークを持っている点も大きな魅力です。
また大手のM&A会社に依頼する場合と比べると、数百万円〜数千万円単位で依頼コストを抑えられるケースもあるでしょう。
SES事業の売却・買収を検討している人は、ぜひ一度enginepotの詳細資料をダウンロードしてみてください。
enginepotについてより詳しく知りたい人は、下記の解説記事もあわせて参考にしてください。
新卒でリクルートスタッフィングに入社。
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その後、マネージャーとしてマネジメントも実施。
現在はenginepotの代表取締役として、SES事業の立ち上げ支援を50社以上行っている。